第13話 補習の授業
と、いうわけで、ペイロー、バグジー、マルク、キャピィ、ハルディ、ダクゼロ、ワドルディというテスト不合格者が現在教室に残されている。
クラッコ「さて、補習なんだが、そんなに長引かせるつもりはない」
ペイロー「それ絶対長いパターンじゃん。マルク、どうやって抜け出すか?」(ヒソヒソ声)
マルク「マルク砲をぶっぱなすのサ」(ヒソヒソ声)
ペイロー「バーカ、俺さっきも言っただろ?それは労力が増えるって。」(ヒソヒソ声)
クラッコ「おい、聞こえてるぞそこ。」
キャピィ「先生!どれぐらいかかりますかこれ!」
クラッコ「そうだな。人によるな。短い人で10分、長い人で明日の朝まで」
ワドルディ「明日の朝までッスか!?帰れないじゃないッスか!?」
クラッコ「大丈夫だ。まともにやってりゃそんなにかからん。」
バグジー「前例はいるんだけどな・・・。」
ペイロー「え?いたっけか?」
バグジー「ノディがそうだったろ。補習中に寝ては起こされ寝ては起こされ、最終的に先生が諦めて起こさなくなったやつ」
ハルディ「そういやそんなことあったね。」
ワドルディ「それもう自主的に残っちゃってるんじゃないッスか・・・?」
クラッコ「雑談をそろそろ終わらせてくれないか?プリント配るから」
そう言ってプリントを配るクラッコ先生。
キャピィ「あれ?これ今日受けたテストと同じじゃないですか?」
クラッコ「そうだ。これが80点以上取れればまあいいだろうと思う。」
ダクゼロ「ヘッ!一度受けたテストをもう一度受け直すだと?
そんなの簡単に満点が取れるに決まってんだろ!」
クラッコ「ほう。それならやってみろ。」
ダクゼロ「やってやるぜ!」
クラッコ「時間制限は与えないからできた人からプリントを持ってこい。」
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ダクゼロ「わからぬものはわからぬ!!!」バシンッ
ダクゼロはプリントを机にたたきつけた。
ダクゼロ「先生は鬼ですか!」
クラッコ「鬼じゃねーよ。てか間違ってもいいからとりあえず全部埋めろ。偶然でも合ってるかもしれないだろ?」
ダクゼロ「ちぇっ。」
ペイロー「なぁマルク、ちょっとプリント見せてくれ。」
マルク「いいのサ。その代わりそっちのも見せろよなのサ。」
バグジー「お、おい。カンニングはマズいだろ。」
ペイロー「大丈夫だ。バレなきゃ問題ない。」
バグジー「いや、先生こっちをガン見してるぞ!バレバレだろ!」
マルク「何も言われてないからセーフなのサ。」
ハルディ「(・・・何で注意しないんだ?不正行為を注意しない先生などあってはならないはず・・・
・・・まさか・・・!)」
ガタッ
ハルディは突然立ち上がって叫んだ。
ハルディ「先生!先生は教師と偽ってこの学校に潜入している闇の機関の回し者なのか!」
クラッコ「はぁ?」
ハルディ「ふっ、ごまかしても無駄だ。俺の眼鏡が狂ったことはない。」
眼鏡などつけていないのにドヤ顔で喋り出すハルディ。
そしてキョトンとする他の生徒と先生。
ハルディ「前からおかしいとは思っていたんだ。
どうして1学年なのに留年を3年間もしている馬鹿生徒が2人いるのか。
どうして比較的常識があるのにアホさのせいで留年してしまったクワガタがいるのか。
どうして(ゲームの)成績優秀な僕が留年になってしまったのか。
お前らも疑問に思わなかったのか?」
ペイロー&マルク「「た、確かに・・・!」」
バグジー「いや、思わねーよ。成績不振と出席日数不足のせいだろ。
つか、今軽く他の人ディスっただろおい。」
ハルディ「成績不振と出席日数不足?
バグジー君。君はまだ奴らの罠に気がつかないのかい?
しっかりしてくれよ。僕の助手だろう?」
バグジー「お前の助手になった覚えはねーよ!」
ハルディ「そう、僕らの成績も、出席日数も、すべて闇の機関によって操作され、僕らを陥れていたんだ!」
ペイロー&マルク「「な、なんだってー!?」」
バグジー「んな訳ねーだろアホォ!」
ダクゼロ「フッ、よくぞ見破ったな。闇の組織の存在を。」
バグジー「ほら見ろ!馬鹿が便乗し始めたじゃねーか!」
ダクゼロ「そう、すべては俺ら闇の組織によって仕組まれた罠だったのだよ・・・。」
キャピィ「闇の・・・組織・・・!?」
ワドルディ「噂には聞いていたけど、まさか実在するッスか!?」
クラッコ「キャピィとワドルディ、80点超えてたからお前ら合格だ。帰っていいぞ。」
キャピィ「あっハイ。」
ワドルディ「オイラはまだ残るッス!この教室がダークサイドに堕ちないように・・・!」
クラッコ「いや、一応言うと、ここ、ダークサイドを育てる学校みたいなものだからな?」
続く・・・