EP.2-3 Encounter 3
♪願いをかける星さえ見えず
そんな気持ちなんです
都会の空に 星をください
雲のすき間に 星をください
突然、遠くの方から聞こえてきた歌声に、僕は耳を傾けた。
なんて美しい声なんだ!
もし、この世に、天使というものが存在するのなら、
こんな声をしているんだろう(まあ、悪魔は実在したのだが)。
耳の使い方を理解した、ということよりも、
その美しい歌声に出会った、ということの方が大きかった。
僕は歌声に導かれるように、歩いて行った。
美しい歌声がどんどん耳に入ってくる。その度に心が躍った。
ウキウキするような、ドキドキするような。
僕には、この感情を何て言うか、分からないけれど……