ノート11紅
その謎の人物は、キャメルに近付いて来る。
『何……?』
一瞬、間が空いたと思うと、その者は、キャメルの首を掴み、気管を圧迫する。
『…………!!!!!』
キャメルは必死に抵抗する。
息が持たない。
『くっ…!!』
キャメルは、一か八かで、足場から飛び降りる。運良く、その者は、手を離した。
やった、と思ったが、他に足場はない。絶望的だ。
『……キャアアァァアーーーーーッ!!!!!!』
「……メル!」
「キャメルさん!」
自分の名前を呼ばれた気がする。
目をゆっくり開けると、エガとレイがいる。
「あ……」
「よかった、気がついて!」
どうやら、キャメルは、倒れていたらしい。
あれは、一体………?
「キャメルさんは疲れているだけだと思います。向こうに街が在るので、安い宿でも借りましょう」
エガが提案した。
「いいね、キャメルはどう?」と、レイ。
「勿論!」
とキャメルは返す。