あかねの決意
続きなのサ!(おい
あかねは、そうつぶやくとボーーっとしていました。
そして、後ろから流星がやってきました。
「あかねちゃん!次に行こう!」
あかねはびっくりして言いました。
「うわぁっ、あ、そうだね!」
次はジェットコースターへ、コーヒーカップへ…。
流星とあかねは、はしゃぎまくり、遊びまくりました。
楽しい時間はあっという間に過ぎ、チケットは使い切り、もう午後3時半。
「楽しかったね。また明日も遊びたいけど、明日は学校…。」
流星が言いました。
「そうだね…。また今度の休日に、遊ぼう!」
あかねも言いました。
そして、あかねと流星は、手を振って遊園地の入場ゲートで別れ、2人とも、それぞれの家に帰って行きました。
帰る途中、あかねはあることに気づきました。
「ていうか私…学校行ってないじゃん!」
そして、学校のことを考え始めました。
勉強のこと、
授業のこと、
そして、友達のこと…。
そのとき。
懐かしいともとみずなの顔が思い浮かびました。
「そうか…。この時代には私の友達のともとみずなもいないのか……。」
あかねの目に涙が浮かびました。
「しかも、もう全然会ってないのか…。」
そうつぶやいたあかねの目から、涙が、一滴、こぼれ落ちました。
いいえ、それどころではありません。
なんと、あかねは、道端で、大号泣してしまったのでした。
頭を抱えて、しゃがんで。
「もう私はどうしたらいいんだあ!!!!」
鼻水も垂らしながら、泣きました。
夕日に照らされながら。
幸い、その道端には誰もいなかったので、あかねは大号泣しながら家へ向かいました。
5分後、家に着きました。
とたんにあかねは、思いっきり戸を開けて、靴を飛ばして、おじいちゃんのいるこたつの部屋へ飛び込みました。
「おじいさああん!もう私はどうしたらいいんですかあ!!現代に帰るか帰らないか決められないんですう!!ううっっ…」
おじいちゃんは、焦ったように答えました。
「うーん…どうしたらいいのかねぇ…。」
あかねは泣き続けました。
いきなり、おじいちゃんが思いついたように言いました。
「でも、優しくて、元気な、あかねちゃんにはもうしばらくこの時代にいて欲しい…。」
その言葉を聞いたあかねは、泣くのをやめて、聞きました。
「えぇ…な、なんでですか……?」
おじいちゃんは少し悲しそうに言いました。
「僕は…、最近、病気と診断されているんだ…。その悲しさを癒してくれる、孫はいるけど…あ、いわゆるあかねちゃんのママだね。でも、最近は部活や勉強などで、なかなか一緒にはいられないんだよ…。ずっと部屋にいて…。だから、あかねちゃんがいると嬉しいんだ…。」
そう言うおじいちゃんの茶色っぽい瞳には、うっすらと、涙が浮かんでいました。
あかねはそれを聞いて、はっと思いつきました。
『自分がいるから、救える人がいる』
ということを。
そして、下を向いてしまったあかねは、なにかを考え始めました。
しばらく考えたあと、あかねは上を向いて言いました。
「私がいるから、おじいちゃんが笑顔でいられるんだ。それなら、私は、今の時代で、生きていく…。」
と、強い決意をしました。
続きます…