ノート10テレレレッテレー!
うーん、とキャメルとレイは悩む。が、直ぐにキャメルが、
「イイヨ!」
と言った。レイも頷く。
「あ、ありがとうございます!自分、エガ・エケロイド・ネグって言います!」
少年は自己紹介をした。
「よろしく!えーと、エガちゃん!」
キャメルが言う。レイとエガはビックリした……
「ちょっ、キャメル、エガさん男だよ!?」
キャメルはごめーん、と軽く流す。
「アハハッ……」
エガが声をあげ、笑った。
キャメルとレイは珍しげに、エガを見る。エガはあっ、と言わんばかりに、謝罪した。
「すみません、面白い方達だと思い……」
「あ、ところでエガさんは、何で家出したの?」
レイが聞いた。エガは丁寧に説明した。
「うちは金持ちで、裕福なんです。好きな時に好きな事が出来る…退屈なんです」
キャメルはエガに手をさしのべた。
「大丈夫、大丈夫!私達と大人から逃げよう!楽しいよ?」
エガはキャメルとレイ、交互に見て、
「はい!」
と、笑った。
キャメルは、どこいこっか、と言おうとした。
急に激しい目眩がキャメルを襲ってくる。
キャメルさん?、とエガが言った気がする。でも、幻聴かもしれない。
『私……………』
キャメルは、暗闇の中で目を覚ますと、石で出来た足場に座り込んでいた。
『何、ここ…』
魔法の一種だろうか。すると、キャメルは背後に、恐ろしい殺気を感じる。
振り向くと、ワインレッド、と言うのか。暗闇で目立つ、幻想的な衣裳で身を包んだ者が空中に浮いている。
『誰!?』
『………』
ベールの様な物を目深に被り、顔が見えない。
『何………………!!!!』