第10話 救え! 邪悪のボール!! 後編
「メタ…どうする……」
「これは…厄介だな…」
冷静であるメタナイトですら悩んでいた。それだけ苦労するのだろう。
__助けて…
「!! 今のは…」
メタナイトは誰かの声が聞こえてきた。まるで、閉じ込められてるところから出たいようなそんな感じだった。
「くっ……!! 邪魔をするなァ!!」
__うああああぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!!
シャドーは抵抗をしていた。さっきメタナイトが聞いた声はもしかしたらシャドーの本心だと思う。それが分からないカービィには首傾げ。
「……間違いない」
「どうしたの?」
「奴はまだ……意識がある…」
メタナイトが言う言葉に対し「良かった…」と安心するカービィだったが、そんな2人に不意打ちを突かれていた。
「!!」ゾクッ
メタナイトは不吉な予感をしてカービィを守ろうとしていた。危ないと思ったカービィはリーフのコピー能力を得ていたため『木の葉隠れリーフ』をしていたが…
「甘いな…」ニヤリ
シュッ…………!!
「ッ!! うあっ……!!」
リーフで防御をしていたカービィだったが、みんなと同じように触手に締め付けられていた。それと同時に能力も解除されていた。何をしてもこの触手からは逃げられない感じだ…。
「カービィ……!!」
「うっ…うぅ……!」
「やっぱキミは抵抗するよね。でも、無駄だよ。」
(口調がだんだんシャドーに……。やはり、洗脳されているんだな……奴の意識はまだ、消えていないはず)
冷静に考えるメタナイトだったが……
「何を考えているのかな。ボクを助けようとするなんて無駄だよ」
「!!」
メタナイトの考えていたことが見事に読まれた…いや、悟られた感じだった。メタイトは違和感を感じたのではなく納得のような感じだった。
「言っとくけど、この触手に抵抗すればするほど痛みが酷くなるよ」
「うっ……うあああああっ!!!」
「カービィ!」
メタナイトはカービィがやられるのなら自分は敵わないと思っていた。
「ぐああああああっ!!!!」
「うぅっ…うぅ…!!」
みんなが苦しんでいるとき…メタナイトは、違和感を感じてきた。不安な気持ちから何かが引き出される…そんな感覚だった。
(くっ………!! まさか…私の…中に……眠っていたあいつが………!! いや、そう言ってる暇じゃない………私はどうしたら…)
メタナイトのもう1人の自分、闇が再び暴れようとする。メタナイトは抵抗するが困難な状態だった。それでも、シャドーを助けたい気持ちは強かった。
「何をする気なのかは知らないけど………」
ズズズズズズ…………
シャドーは闇のボールをメタナイト目掛けて撃とうとする。
「じゃあね…。お前は消えて貰う! 死ねぇー!!!」
「くっ…駄目だ…これ以上は……!!」
チュドオオオオォォォォン!!!!
「!!」
「それじゃあこいつは貰うぞ……」
「いっ………!!」
シャドーがエリーを連れさらおうとすると………
ゴオオオォォォォォ………!!!!
「なっ………!?」
あの強大な攻撃を受けたはずがメタナイトは普通だった。そして、周りには闇を纏っていた。しかも、強烈な風が吹き荒れていた。シャドーは目を閉じようとするが…目を細くして見ていた。その時のメタナイトの瞳は赤くなっていた……。