おばあちゃんのおにぎり
続きっっす(え
「流星…!流星って!、お母さんのいとこだ…!」
そう。流星はあかねのお母さんのいとこなのでした。そして、あかねの家によく遊びに来てくれていたのでした。
でも、流星はあかねが7歳の時に、外国に移住してしまったのでした。
流星は、
「え…?どうかしたの?」
と聞いてきましたが、あかねは、
「あっ…まぁ遊園地行こう!」
と話をそらしました。
5分後、遊園地につきました。
まず、定番の大きな観覧車から乗ることにしました。
あかねと流星は、半分ずつ入場料を払い、乗り放題のチケットを買いました。
この日は、市民なら乗り放題のチケットを安く買える日だったようです。
観覧車に乗りました。
だんだん、他の遊具が小さく見えてきます。
そして、1996年の街なみを見渡せて、とても綺麗なのでした。
そしてあかねは思わず声に出してしまいました。
「え…!めちゃくちゃ綺麗だ!!」
流星は、「綺麗だね。やっぱ観覧車っていいよね…。」
とつぶやきました。
あかねは、観覧車があまり好きではなかったけど、このことを通して観覧車が好きになったようです。
観覧車がてっぺんまで行きました。
そのとき、流星がリュックの中身をいじり始めました。
「僕、お腹空いちゃった。あかねちゃんも食べる?」
流星はそう言って、ラップで包んであるおにぎり2つを出しました。
流星のおばあちゃんが作ってくれたようです。
本当は、1人で2つ食べるつもりだったけど。
あかねは、遊園地に行く前にも、自分のおにぎりを食べていたので、おにぎり2つ目でしたが、食いしん坊なので、
「うん!食べたい、!ありがとう!」
と目を輝かせて言いました。
おにぎりを食べながら、綺麗な景色を見るのはとても最高なのでした。
この前、あかねがおばあちゃんと乗った時の景色よりも、今回の方が紅葉している気がします。
あかねは、紅葉の綺麗さを知った気がしました。
観覧車の楽しさを知ったあかねは、観覧車2回目をお願いしました。
あかねと流星は、
「観覧車最高だなぁ…」
と思っていたのでした。
観覧車に乗り終わると、流星がサーカスを見に行きたいと言い始めました。
あかねはあることに気づきました。
「マルクいるかな…いたとしても、現代に帰らなくても…」
とつぶやきました。
会場に入ると、芸が始まるところでした。
そのとき、声が聞こえました。
「ヘイヘイヘーイ!」
あかねは言いました。
「あ、これマルクだな!」
あかねの予想通り、出てきたのはマルクでした。
あかねは小さな声で流星に聞きました。
「ねえ流星くん。マルクって知ってるかい?」
流星は答えました。
「知ってる!ゲームで見た!なんだっけ…あの…」
流星が言う前にあかねは答えました。
「星のカービィスーパーデラックスだよね!」
流星は言いました。
「ああそれそれ!でも僕、そのゲーム持ってたけど、前、落としてちょっと壊れちゃったんだ。画面の半分がザーザーみたいな…一応、遊べるけどね。」
あかねはびっくりして言いました。
「え!?壊しちゃった!?それはショックだね…。でも遊べるならまだ良さそうだけど…。」
「うん…新しいのが欲しいけど、もう買ってもらえないよね…。」
そうつぶやく流星の顔は、とても悲しそうでした。
その時です。
「銀河最強の道化師のサーカス、開演です!」
放送が聞こえました。
それに気づいた流星とあかねは、ステージに顔を向けました。
芸の途中、流星があかねにささやきました。
「マルクってすごいね…。真っ二つになったりとか。」
「うん…。」
あかねはマルクが真っ二つになるところを見ると、トラウマになるようですが、今回は、流星のために我慢しました。
芸が終わると、マルクは子どもにお菓子を配ったりしていました。
流星も、お菓子をもらいに行きました。
あかねは、マルクに、また何かされると思って行きませんでしたが、こうつぶやいたのでした。
「マルクって…、案外いいやつなのか…?」
続きまっっす(え