第9話 救え! 邪悪のボール!! 前編
「改めて言おう。エリーを解放させてもらおうか」
「…なら、こうしよう。お前たちが勝ったらこいつを返そう。」
「約束は絶対だよ! 破ったら許さないからねっ!!」
「安心しろ。俺はそんなことをしない…だか、お前たちが負けたらの話だけどな。まあ、精々頑張りたまえ。どうせ俺には勝てないからな」
シャドーはメタナイト達を挑発に誘うくらい余裕の表情だった。
「それはどうだろう。私達の実力を甘く見れば痛い目に逢うことを教えてやろう…」
「この勝負…絶対負けられない…!! シャドー、ボクたちで救ってみせるよ!」
メタナイトは剣先をシャドーに向けながら言い、カービィは、近くにあった草を吸い込み、リーフカービィとなる。
「ワシらも戦うゾイ!」
「エリーさんを救い出しましょう!」
デデデ大王とバンワドがそれぞれ武器を持ち右腕でガッツポーズをした。
「うん!」
「ああ」
こうして、人質にされたエリーと操られたシャドーカービィを救う戦いが始まる。
「……何で…何で…私がこんなことに…!!」
シャドーは木の上でエリーを縄で縛り、動けないようにさせた。
「お前は俺達の計画を実行させるための道具だ…」
「ど、道具…!!」
エリーは道具という言葉に何か引っ掛かっていた。
「エリーさんは道具ではないです! 人は道具ではありません!」
「…お前は黙ってろ!!」
「!?」
バンワドの地面から謎の触手が襲い掛かる…………!!
「うっ……うああぁぁぁっ!!!」
「ワドッ!」
触手に縛られて苦しむバンダナを見てシャドーは「フッ…逆らうからそうなるんだ」と雑魚扱いをするかように笑う。
(今の触手……間違いじゃなければ……あれは……)
「よ、よくもワシの部下を!!」
「ま、待てっ! 奴はまた…!!」
デデデはバンダナが苦しんでいるところを笑うシャドーに対してキレ、一直線に突っ走っていく。メタナイトの言うことも聞かずに、シャドー目掛けてハンマーを振り下ろす。
「【鬼殺し火炎ハンマー】!!!!」
チュドオオオオォォォォン!!!!
「やった!」
「いや、まだだ………」
煙が晴れると…そこには、シャドーがいなかった…。
「!? どこに行ったんゾイ!」
「…!! 大王、そこを離れろ!!」
メタナイトが嫌な予感がして声を掛けるが遅かった。その時にはもう、デデデが触手に締め付けられていた。
「ぐっ…! ぐああぁぁぁっ!!!」
「だいおー!!!!!」
次から次へと戦う仲間が減っていく…。メタナイト達は、シャドーを倒し、救うことができるのだろうか…!!