あしかのらいぶらりぃ
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執筆者: カオスな人達(ぇ/投稿日時: 2016/07/14(木) 21:43:04
投稿者コメント:
遅くなりました。
9話「勇者達の夜と朝」
9話「勇者達の夜と朝」

カービィの家にて。


「狭いケロ…」
ぎゅうぎゅう詰めである。
「一人暮らしだからね。カービィは。」
そう言ったのはマルスキービィ。マルスは背が高いので、こうして食べておけば、六花達分の面積は稼げる。
「紅茶とドーナツ、おまたせなのねー」
タランザが六つの手にお盆1つずつの形で持ってきた。この大人数なので、重たそうである。
諏訪子「わーい!ドーナツだー!」
ルイージ「ってかもう夜じゃん!」
小沢「じゃあ晩御飯だ。」

わいわい

「そういえば、マルクとチルノは?」
来太に聞かれ、タランザは天井を指さした。
「2人なら、さっきからドームの上にいるのね。」

「さーて。チョコレートアイスでも食べるのサ。」
「ふーん。じゃああたいは…スイカバーかな。」
「ついでにこれも食べるのサ。」
「なにそれ。しいたけ?」
「しいたけおいしいたけ」
「寒っ…」
「……とにかく。今日も忙しかったのサ。」
「そだね。あたいもう疲れちゃった。」
「ま、今日も2人でのんびり野宿でも…」
「あ、流れ星。」
「えっ!?ちょ…どこなのサ!?」
「あー…もう消えちゃった。」
「Σ(゚д゚lll)ガーン」


夜の月明かりが差し込む、家の中。
みんな眠りについていた。
ただ一人、マルキビは、窓から月を眺めていた。美しい満月だ。
(もしかして、あのコのこと、考えてる?)
(…わかった?うん。…スマブラ界を出た時もいなかったんだ。どこに行ったんだろう?)
(ナイトメア社がこの一件に関わってるから…)
(もし、動き出しているなら…一人で大丈夫かな。…大丈夫だよね。だってあのコは強いもん。)
(そうだよ。あのコのことを信じてあげるのが……あのコのお婿さんとしての役目でしょ。)
(うん。)

ふと、手に何か当たった。
カービィの日記のようだ。
(カービィってば、日記置きっぱなしだよ。)
キービィは内容は読まずに、すぐしまおうとした。
でも、カービィのきたないひらがなで、どうしても目に入ってしまう文字があった。


くるったキカイ … 止める … 星の ぐうぞう … でも それは… 彼を ころすことと同じ … こわさないと いけない … たとえ ぼくがきえたとしても


「……!?」
そうか。そうだった。キービィは思い出した。
カービィは今、長い長いかちぬき戦に身を投じている。よく理由はわからない。ただ、いえることは…まだあの事件―――ハルトマンワークスカンパニーのことは、まだ完全には解決していないということだ。
震える文面から感じる、残酷 極悪 そして孤独。

「カービィ…」
帰ってきてくれるかな…
そう言おうとした時にはもう寝ていた。





「へっぷし。」
くしゃみだ。異空間ロードにこだましていく。
「うー。誰か噂してるのかな。私の。」
「ナイトメアじゃないといいけど…」とメタファン。ちなみに4人、ふわふわ飛んでいる。
「少なくとも例の会長には部下から、私たちが動き出していることは報告されてないでしょう。それに、だとするとあのまま空間のスキマに閉じ込められてると思ってるでしょうし。」
「黄桃sのナイトメア社への影響力すごいからなぁ…魔法でもかけたかのようなこの口止め力。」
「実際、魔法使ってだまらせてるけど…」
天馬騎士と最速少年にそう応じた黄桃は、少しうつむいた。
「マルスとキービィ、私のこと心配してるみたい。」

黄桃は、世にも珍しい《夢幻魔導師》というものである。夢や悪夢を自在にコントロールでき、他人の夢に干渉したり。体ごと夢の世界に閉じ込めることで、この世から完全に消し去ることもできる。使いようによっては最強となりうる力を持つのだ。
実は幼いころから、ナイトメアの下で夢魔として修業していたが、奴のロリコンっぷりに嫌気がさし、脱走…という過去がある。
ある意味、人々をナイトメアの脅威から助け出すのが、この人の使命なのかもしれない。

「ちょっと、2人に夢の中で会ってくるねー」
そう言ってメタファンの背中に、もたれかかった。というか、だきしめてる。抱き枕だ。
「ちょっ……///」
顔超真っ赤である。
最速氏、麻疹氏およびそのペガサス。「え…」という目をして、2人を見ている。黄桃はすでに夢の中だ…
「///…と、とにかくっ!次のところに向かいましょうっ!」
テンパってる。
「次の目的地は?最速氏」
麻疹氏に聞かれた。「あーそうそう。次はね…」
「幻想郷に向かうことにしようかと思う。まだナイトメア社の追っ手が来ていないみたいだし、協力してくれる人たちもいるからね。勇者たちはまだあの世界で敵を討たねばならないみたいだけど…その間に僕らはのんびりさせてもらおう。」


そんでもって、彼らはふわふわと、次の目的地に向かって飛んで行った。もちろん。黄桃はむにゃむにゃうにゅーんと眠っていた。
抱きつかれて動きずらかったメタファンだったが………本人もまんざらではなかったようで。


―――――――
まーるーすー!きーびぃー!むぎゅー。
えへへ。びっくりした?
……。
まぁ、今はいろいろあってね。今は知り合いたちと逃げてるカンジ。
……。
そっか。でもね、今は…あの本のことも、マルスたちに言うことはできない。
あ、それと、ナイトメア社がプププランドに部隊を送り込んだみたいよ。宇宙艇の中に、記憶が入ってるみたいだから…
どうか、救い出してあげて…。
―――――――



プププランドに朝が来た。みんなむっくりと起き上がると、目の前に、朝食のトーストが並べられていた。
「このぐらい朝飯前なのねっ。」
「たしかに今、朝ごはん前なのサ。」

もぐもぐ


朝食後、カービィの家を後にした勇者たちは…
六花「まだなのー」
キービィ「あと少しだってば。ほら!あれだよ!」
この黄色玉が「どうしても来てほしい!」というところへ向かっていた。ちなみに今、マルスはコピー解除されている。お疲れさま。
メタナイト「キービィの家か?」
ぽつんと建てられた、アパートの1階だ。

たしかにキービィの家だが、一角が、電子キーボード、パソコン、DTM関連機材などなど…まるでレコーディングスタジオだ。
ルイージ「なるほど。音楽作ってるんだ。」
キービィ「うん!ゲーム音楽のアレンジとかやってるんだー。でも僕はCDプレス担当ー」
ロゼッタ「え。じゃあ誰が音楽をつくっているの?」
「それはねー」
ん。なんだろう。今、あのコの名前を言ってはならないような気がした。
それに…なんか手元の青い本がほのかに輝いてる…?

「みんな!外を見るケロ!」
諏訪子が窓の外を指さした。ナイトメア社製中型宇宙艇だ。はぐれたかのように、よてよてと飛んでいる。
「夢で言ってた通りだ…」マルスがつぶやく。
「ん?なに?」と、ロゼッタ。
「なんでもないよっ!」キービィがフォローをいれた。
「そうだ諏訪子。あれやっちゃいなさいよ。」チルノが言う。諏訪子は「お前に指図されたくないあうー」と言いながら窓を開け…
「祟符『ミシャグジ様』ー!」

ずっどおおおおおおおおん

撃墜。



一同は墜落先へ向かった。幸い、ただっぴろい野原の上で、特に被害は出ていなかった。
「あ、これかな?」
岐部が、残骸から何かひっぱりだす。
「≪記憶≫だー!」
キービィが青い本を開くと、そこに光が飛び込み、文字が浮かび上がった。

≪第5項≫
そういえば、バックアップの記憶が悪い奴の手に渡ったらどうなるだろう…。僕たちを復活させ、いいように操れば、確かに全世界を支配することもできるのかもしれない。
しかし。≪本≫と≪体≫だけで本当に僕らを復活させられるとは限らない。悪い奴が≪本≫を入手していた時のため、あえてここでは言わないが。


「なんか。いろいろと衝撃事実ね。」と、チルノ。
まぁ。少なくとも、ナイトメア社は解読手段が(今のところ)ないのだから。敵に渡らなかった分よかった。
「なんだろうね。何かほかにいるのかな。」小沢が誰ともなく言った。
「≪愛≫とか?」と、マルス。
「なんじゃそりゃ。」メフィレスにさらりと言われた。
「一体、どういうことなんだろうか…?」
来太は、ふと上空に視線を送った。

いつのまにか、3機もの宇宙艇がこちらに主砲を向けていた。
「あうー。これはやばいあうー。」
「ま、はぐれた機体をぶっとばしたらこうなるのもわかるのサ。」
「そだね。じゃあ僕行ってきまーす!」
キービィは元気よく叫ぶ。と同時に、コピー能力ファイターにチェンジ。
「え…まさかキービィ。一人で倒すの?」
「うん!じゃあいくぞー」
やるきまんまんである。
「でも。あんな大きな宇宙艇にどう立ち向かう気?」
六花に冷たく指摘された。さすがのキービィも「う…」とたじろぐ。
「これだからなんも考えてないというか…ちょっと自己中心的というか…」
マルスが肩をすくめる。
「なにはともあれ…」
来太がゴーオングリーンに変身。
「いっちょやりますか!」
一同「おー!!」


こうして、勇者とナイトメア社の初めての戦いが幕をあけたっぽい。








【【一言コーナー】】
更新遅れました!修学旅行だのパソコン教室のためのテキスト作成だの…コンピューター部は忙しい(
ロボボプラネットの真かちぬきボスバトルを連想させるカービィの日記などなどありましたが、本編とはあんまし関係ないです。すくなくとも、カービィが勇者一行のもとにいつやってくるかとかは考えてないです。別にキーマンでもないっぽい。

さぁメタファン氏〜。次は戦闘ずくしになってもーた(
がんばってねー

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