入れかわっちゃう話10
「 変なコウモリが飛んでるでゲスな〜、陛下 」
「 気味が悪いゾイ。さっさと退治するゾイ、エスカルゴン。」
「 も〜しょうがないでゲスな〜 」
外でフームたちが慌ただしくしているのにも気がつかず、2人はのんびりと城内でよく見かけるコウモリとは一味違うコウモリをぼんやりと眺めていた。
「 ほいっほいっ!あれ?なかなかコイツ、しぶといでゲス。」
「 この下手くそ。貸すゾイ! 」
デデデがエスカルゴンからハエ叩きを取り上げようと手を高く上げるとそれは運良くコウモリに当たり、そのままコウモリを掴んだ。
「 おお、やったゾイ! 」
「 もー、素手でも平気だったんでゲショーが。」
デデデは捕まえたコウモリを両手で包みこむように持ち、その隙間からまじまじと見つめた。そのコウモリは普通のより色が明るく鮮やか青色で大きな金色の瞳が特徴のなんとも可愛らしいコウモリだ。
「 可愛いゾイな〜… 」
「 城に置いといちゃだめでゲスよ 」
「 分かってるゾイ。」
デデデがさらに顔を近づけようとするとコウモリはデデデの手にかぶりついた。あまりの痛さにデデデはコウモリを離してしまう。
「 痛いゾイ!!! 」
「 ほら置いといちゃだめって…… 」
自由になったコウモリはデデデの王座から少し離れた位置に止まり翼で自身を隠し、その場で何回か回転したと思えばその体はメタナイトになった。
「 ゲッ…メタナイト! 」
「 あんたコウモリだったでゲスか。」
「 私があの紳士ぶってる野郎とでも? 」
「 ( 2人 )…は? 」
「 あぁ、そうか、お前らには言ってなかったな。」
するとメタナイトはマントの端をつかんでもう一度自身を隠してからマントを離した。
「 メ…メタナイトが黒くなったゾイ… 」
「 メタナイトではない、私はダークメタナイトだ。」
「 だーくめたないとぉ? 」
「 ふん、まぁいい。お前らみたいなクズ共に話してもただの時間の無駄だ。」
「 なっ…なんだとぉ!! 」
背後からハンマーを持ってとびかかってきたデデデに、ダークメタナイトと名乗る者は剣先を向けた。
その後の様子をエスカルゴンは口をおさえながら見ていた。
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どうしてもダメタを出したかった…
デデデは今さらです。
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