第一話 信じざる者達の足音
私の名は、Mr.チクタク。
デデデ大王が直々に組織した秘密結社のボスだ。
そして、今、私は悩んでいる。
Mr.チクタク「ソードナイトが、まさか、こんな行為にでるとはな…」
ブレイドナイト「絶対に裏があるはずです。ソードは、無差別殺人なんかしません。ましてや、デデデ城で…」
ソードナイトは、秘密結社の私の部下の一人だ。とは言っても、ここに一回しか来た事のない新人だ。しかも、ブレイドナイトの推薦で…
Mr.チクタク「ブレイド君。我々、秘密結社の目的は、何だったか覚えているかね」
ブレイドナイト「他の国のスパイ、もしくは、調査。そして、プププランドを守る事です」
Mr.チクタク「プププランドを守る者が、プププランドを普通混乱に陥る事をすると思うか?殺人なんて起こそうと思うか?!ブレイド君。答えたまえ」
ブレイドナイト「…しません」
Mr.チクタク「そうだろ?まったく…まあ良い。君は悪気があって推薦したのではない。そう信じているよ。君がいなくなると、普段いる部下が一人もいなくなるからね」
ブレイドナイト「確か、秘密結社のメンバーは、ソードナイトを合わせて6人いましたね。一人目のウィリーさんは、行方不明。家にも、ずっと帰って来てません。二人目のバグジーさんも、行方不明。同じく家には、帰っていないですね。三人目のファイアーライオンさんは、仕事に行ったきり帰ってきてないですね。そして、ソードナイトと私と、ボスで六人ですね」
Mr.チクタク「ああ…話し相手がいないのは寂しいからね」
ドタドタドタ… 忙しない足音が近づいてくる。
バターン!! ドアを壊す音だ。
そこには、無数の人々がいた。
ガウガウ「我々は、貴様らをあのお方の命より、皆殺しにする!我々を欺こうとする、秘密結社め!地獄に叩き落としてやる!(そう言ってブレイドナイトに噛みつこうとする)」
ブレイドナイト「…素人が。ソードビーム!(剣先から衝撃波を放つ)」
ガウガウ「俺は、霊能力者!お前みたいな、剣にしか頼れない奴に負けるか!(ソードビームを避け、ブレイドナイトに尖った爪を向けて走り出す)」
カキーン! ブレイドナイトの剣とガウガウの爪の接触音
ブレイドナイト「おりゃーーーー!!!!(目にも止まらぬ、連撃を繰り出す)」
ガウガウ「こんな程度か?ふっ…お前、素人以下だな!(ブレイドナイトが繰り出す連撃を全て受け止める)」
ブレイドナイト「クソッ!こんな奴にこの私がっ!負ける訳無い!死ね!回転切り!(自身が、すごいスピードで回りガウガウに向かう)」
Mr.チクタク「おい!秘密結社をめちゃくちゃにするつもりか!ブレイド!」
敵「お前は黙っていろよ!(Mr.チクタクを殴り飛ばす)」
Mr.チクタク「グフッ…ガハッ…」
ガウガウ「回転切りね〜。おいおい…何かもっと強い技出してくれよ!(ジャンプをする)」
ブレイドナイト「ジャンプをしたからって、私の回転切りからは、逃れはしない!」
ガウガウ「馬鹿か、お前!上から、攻められたら対処できますか?喰らえ!(下にいる、ブレイドナイトに目掛けて、爪を向ける)」
ブレイドナイト「自惚れすぎたな。ならば、止まるまでだ。(回転を止めて、ガウガウの攻撃を避ける)」
ガウガウ「お前!粋がってんじゃねーぞ!…あれ?爪が地面に刺さってとれない!」
ブレイドナイト「死ね!この私に、挑んだ事を後悔するが良い!(剣をガウガウに向かって振る)」
敵「うるせーよ!!!(ブレイドナイトを蹴り飛ばす)」
別の敵「時計野郎は、瀕死直前だ。後は、お前だけ。お前は、処罰だ!
皆!こいつ、殺そうぜ!」
ブレイドナイト「止めろ!何故だ!何故我々なのだ!」
ガウガウ「お前らが偽りの秩序を創り、我々を今まで騙し続けてきた!お前らは今、当然の報いを受けているのだ!ガーハッハッハ!」
Mr.チクタク「しょうがない…あいつを呼ぶ(誰かに電話をする)」
ブレイドナイト「あいつって…?」
Mr.チクタク「ほら…来るぞ」
味方「火遊火。(読み方:ひあそび) (そして、敵が急に燃え始める)」
敵「ぐあああああああ!熱い!痛い!」
別の敵「自然着火だと!?お前ら、どういうトリックを…グア!俺にも火が!」
ガウガウ「に、逃げるぞ!お前ら!(何処かへ、逃げる)」
味方「久々の超能力は気分が良いぜ!」
ブレイドナイト「いやいや!わ、私も燃えているんですけど!」
Mr.チクタク「とりあえず、慌てるな。確か、燃えにくい布があったはずだ。これを、被せてみろ」
ブレイドナイト「火が消えた!そうか、火に対しての酸素の量が布の中だけ、少なくなったんだ!」
Mr.チクタク「なるべく、お前を呼びたくなかったよ。ファイアーライオン」
ファイアーライオン「おいおい、助けておいて、そんな事言うかよ。普通」
ブレイドナイト「仕事に行っていたんじゃないんですか?!」
ファイアーライオン「おい、説明するのメンドイからチクタク!説明しろ!」
Mr.チクタク「彼は、超能力者だ。能力の内容は、周りに火を起こせる事。つまり、自然発火だ。しかし、彼自身で火を操作する事は不可能だ。つまり、彼がそこにいると、勝手に周りが燃え始めると言う事だ。私は彼の存在を危険と判断した。存在するだけで、周りが燃える。彼はもはや、兵器だ。よって、我々、秘密結社が極秘に保護する事になったという事だ。彼には、今まで火が出てきても安全な所に居させてもらっているよ」
ファイアーライオン「とは言っても、核シェルターの中だぜ!さすがに、外に出ないと、欝になりそうだぜ。まあ、ホームレスよりはマシだったけどな」
ブレイドナイト「ホームレス?」
ファイアーライオン「ああ、俺は元デデデ城の用心棒だった。しかし、平和になりすぎて、デデデに仕事をクビにされた。そして、ホームレスだ。その後くらいかな。急に俺の周りが燃え始めるんだよ。俺自身も燃えているけど、周りを燃やす事は出来なかったからな。さらに、たまに、俺自身も勝手に燃えだす事があるんだよ。いや〜俺じゃない奴がこの超能力を使っていたら、自分自身が燃えだして死んでたな!俺は、元々燃えているから問題はないぞ!」
ブレイドナイト「なるほど…結果、ここは今、大火事になってますね」
Mr.チクタク「説明している暇はなかったようだな。…急いでここを出るぞ!」
外…
ブレイドナイト「…焼け野原!?どうなっているんですか!?」
Mr.チクタク「おい!ファイアーライオン!急いでシェルターに戻れ!我々もすぐに其処に行く!」
ファイアーライオン「分かったよ!(何処かに向かい走る)」
ブレイドナイト「うわ!凄い熱気ですね!まさか…この森が一気に焼け野原になったのは!」
Mr.チクタク「な?危険だろ?この平和なプププランドに、あんなのが居たら、それこそ大混乱だ。まあ、もう混乱は起きているが…とりあえず、このプププランドは、非常事態だ。我々は秘密結社総本部に行く」
ブレイドナイト「ええ、ソードナイトは無実と言う事を言いに行くんですね!」
Mr.チクタク「馬鹿だな。お前。さっきの謎の集団について、報告をしに行くんだよ」
ブレイドナイト「報告って?」
Mr.チクタク「奴らは、全員、同じ紋章の印がついている服等を着用していた。一着だけ燃える前に、入手出来た。これで、我々、秘密結社を潰そうとした正体を本部に行き調査する。恐らく、時間帯的に、ソードナイトと、関連がありそうだし」
ブレイドナイト「…ソード。私は、あなたがそんな事する人間と言う事を信じてませんよ」
第一話 信じざる者達の足音 完
第二話に続く…