禁断兵器の話
あれは、まだ俺が工場長になったばかりの話であり、まだ
結婚もしていない時の話だ。
今から言う話は、俺がまだここにいない時の話だ。
その昔、とある工場にはとてつもなく強く、とてつもなく硬い、
そんな兵器があったんだとか。
でもその兵器は殺戮兵器でもあった上、さらに言えば、あの兵器は
誰の命令も受け付けない「無差別殺人兵器」なんだとか。
その兵器は、工場の人を初め、大勢の人数によって、動きは止められた。
ただ、その動きを止めるのに犠牲となった人数は数知れず、だ。
その後、別の工場の最も奥の部屋にコンクリートで固められて、
一応封印とはなったが………
その工場は、不運なことに、うちの工場だ。
さらにあの奥の部屋では最近様子がおかしい、とか。
……まさか、あの兵器がコンクリートから復活したりしてな。
もしそうなれば、ただではすまないだろうな。
さて、下の階は「雪女神様ぁ!」だの「女神様!」だのうるさいな……
下の階に、いくとするかな。