1粒目
「…えぇ〜…?」
商人「お願いしますよぉ〜」
キトラの目の前には、商人の持ったカバンが広げられている。
その中には。
「…なんでこんな、わけわからん種を買えと…」
そう。なんの植物のなのかもわからない、種が入っていた。
「んぇぇえ〜〜…?」
商人「お願いしますよ〜!お金は要りませんから!」
「それってもう商売になってないじゃないですか!!」
キトラと商人が言い合いをしているときだった。
「あ、キトラちゃんじゃないですか〜!」
二人とも声のするほうに振り向く。
「…んぁ、ルリさん!おはようございます!」
ふんわりとした笑顔を返してくるルリさん。
「あれ?何をしているのですか?」
ふと、商人のほうに目をむける。
「ああ、いやですね、この商人さんが、なんかこの植物の種をもらってくれって言ってるんですよぉ…」
瞬間、ルリさんが顔を輝かせる
「わぁ!それは楽しそうじゃないですか♪」
「…あぁ、はい、ルリさんがそういうのであればよろこんでもらいます!ありがとう商人さん!」
ものすごぉくハイテンションになりつつ、商人のカバンから種を取る。
商人「あ、ありがとうございます…!」
タタタッと商人がさって行く
「…うぁぁああ…どうしよぉ…種1人で育てるとかありえないよおぉお…!!?」
ブツブツといろいろ呟いていると、ふとルリさんが、「あ」と言った。
「あの、キトラちゃん。皆さんに一緒に育てないか、聞いてみたらどうですか?」
「ぇ…?」
「皆で種の成長を見るんです!そうしたら絶対楽しいですよ♪私もやりますから!ね?」
ルリさんのアイディアにキトラはしばし悩み、そうですね!という。
「ルリさん、ありがとうございます!それじゃあ僕、ちょっと皆さんに聞いてみますね!」