プロローグ
〜運命なんてバカらしい。そんなものに従わなくたって、生きることはできる。自分だけに従って、生きればいい。自分次第のこの世の中、他人なんて信じられない。どうせ僕にできる事など何もない。他人も自分にも頼れない僕。誰も僕を必要としていないだろう。ああ、なぜ僕は生まれてきたのだろうか。まず、僕には親がいない。いや、わからないだけかもしれない。
どうしてここまで生きれたのだろうか。一人立ちする前の記憶がない。誰が僕を育てたのだろうか。僕は大人になってからも、一切友達というものを作っていない。どういうものかもわからない。僕は、なぜこんな事を言う?誰も聞いてやしないのに。喋っても疲れるだけなのに。言っても何も起こりやしない。
…ねえ、その《友達》って言うもの。僕がなってあげるよ。
…え?
だから、友達になってあげるよって言ってるんだよ。このチャンスを逃すわけにはいかないよね!だから、僕と友達になってよ!
君は…誰?
僕?…名前はまだヒミツ。後で教えてあげる。
(イマイチ信用がない。こんな落ちこぼれの《星の戦士》である僕に、なぜ…)
?どうしたの?僕が信用できないって?
…なんでわかったの?人の心なんて、読めないのに。
僕のカンだよ。
(人の心って、カンでわかるものなのか?)
うん、いいよ。友達になろう。
わあ!ありがとう!これで、僕らは友達だね!
…名前はいつ教えてくれるの?
…時が来たらね。
なんで僕なんかを友達に選んだの?
……
聞いちゃいけなかった?
いや、なんでもない!
そうか…
僕、本当の自分が知りたいよ。
知りたいよ…
これは、本当の自分を求める為に戦い続ける一人の星の戦士の物語である。