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小説「
半獣と___
」を編集します。
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作者名
想羅
タイトル
*
内容
*
猫がいる。 一人寂しくわらっている。 猫の名前はなんなのか。 私は知らない。 守らなきゃ。 いや、守るんだ。 彼奴等から この子達を守るんだ。 夜明けは、もう直ぐだった。 そこは下界で最も近付いてはならぬと言われている場所。 そこには古くから化け物が住むとかいう噂のせいで人っ子一人近づこうとはしない。 まぁ、人為らざる者ならわんさかいるんだけどね。 あたしのおじーちゃんはそこで修行してたんだ。 まあ、もう死んじゃったから、誰もいないのが当然、なんだけどね。 私達、『半獣』は皆から嫌われる立場にあるんだよねー。 人間を喰う気だなーとか、消えろ化け物ーとか。 本当、馬鹿みたいな話だよ。 言っちゃえばあんた等よりうまい食べ物知ってるし、あんた等がある意味私達喰ってるようなもんなのに。 あたし達の住みか奪ってんのあんた等なのに。 これ以上おいやられようもないんだよ? なのに人間は馬鹿だから気付かない。 自分が一番偉いって思ってるのだろうか? 大した自信。 それこそ糞みたいなものだよ。 最も弱い種族がよってたかって何をしようっていうんだろうね。 その気になればいつでも『喰える』んだからね? そのことを忘れちゃ駄目なんだよ? 動物だからって侮ってると頭からバリバリって食べちゃうからね。 なんていつものように愚痴を言っても なーんの変化もない。 返ってくるのは鳥の鳴き声、葉の揺れる音とか大体そんなもん。 人里から遥か離れてるし当たり前っちゃあ当たり前なんだけどねー。 いやぁ、いっそ襲っちゃおうかなぁ。 彼奴等の間抜けな面拝みに行っても全然いいんだけどねー。 「ピンポーン」 っとドアチャイムが鳴ったね? 珍しいなぁ、一体誰なんだろー? とりあえず愚痴は中断だねぇ。 はいはーい!今ドアを開けるよ?それっ! 「お待たせしましたー……って、あれ?」 コイツ、人間だねぇ。しかも弱い感じの。 だって酷く震えてるもん。 可哀想に、きっとずっと一人だったんだねぇ。 可愛らしいチェックのリボンが台無しだねぇ。 ていうか雨降ってたんだねぇ。 描写が遅すぎるねぇ。 そんでもって。 私の知ってる人間達とは違うなぁ? 何だろう。眼かなぁ? 私をちゃんと人と認識してくれているその眼があるからかなぁ? とにかくその子は『雨宿りさせて下さい』とか細い声で言ったんだよね。 これまでの人間とは何か違う気がしたから、私はどうぞどうぞとお招きしちゃったよ。 その判断はどうやら正解だったみたい。 雨はもう夜遅くにやっと止んだんだよね。 私はもう暗いからここにいてねと言うとその人は小さくお辞儀をしながら『ありがとうございます』と言ってくれたんだよねぇ。 人間にお礼を言われることなんて初めてだったから。 その時はすごく嬉しかったなぁ。 次の日。 朝早くのことだったかなぁ。 森が、凄く騒がしかったんだ。 一体何事? そう思って窓を開けたんだ。 眼に入ってきたのは、醜悪の極み。 汚らわしい奴等がみんなみんな松明持っていた。 ___隣の女の子は怯えていたね。 ティーカップを手に持つその手が凄く震えていたよ。 『どうしよう』…小さなその呟きは私の耳にしっかり入っていた。 今にも泣き出しそうな顔をしていたその子、責任を感じてるその険しい表情をしたまま動かない。 だからあたしは、優しくその子の頭を撫でたんだ。 力入れすぎちゃうとちょっと酷い有り様になっちゃうからね。ちゃんと加減もしたさ。 窓を見るとさっきよりも数が増えていた。 どうやらこの家を燃やそうとしているらしい。一体どうしてこうなったんだろう。 「まぁ、いっか。」 ___小さな呟きは、誰の耳に届くこともなく。 半獣は尚も笑みを浮かべて。 さて、行こうか。 ただ駆ける。 そこに獲物がいるから。 ただ裂く。 そこに肉形があるから。 ただ貫く。 そこに『それ』があるから。 下劣な者を、全てから守る為に。 醜悪の極みを、全てから解放する為に。 一人の少女はその様子を見て、ただ絶句していた。 言葉を発することもままならない。 それを見て、少女は1つの決心をした。 それは_____ 半獣は傷だらけになりながら、ただ、闘う。 少女は、半獣の為に泣く。 人と獣の、可能性を培う為に。 その壁を、壊す為に。
投稿者コメント
なんだろう。わからない。 嫌われものが、一人に好かれる話。
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