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小説「
ワドルディ戦記6
」を編集します。
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作者名
aoi
タイトル
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内容
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「ワドルディは今日からわしの直属の部下に任命するぞい!」 「はっ、はいぃっ!!……え?」 「うむ、いい返事ぞい」 満足げな顔のデデデ大王を見つめるとデデデ大王はふふんと鼻を鳴らす。 「では早速城に向かうべし!仕事は山ほどあるぞい」 意味が分からない。何故反逆者の自分がいきなり大王の直属の部下にならなくてはならないのだろう。 「あ、あのぅ…ちょっと意味が分からな…」 そう言いかけたとき、周りで武器を構えていた部下たちがいきなりワドルディに飛びかかった。 「うわっ?」 やられる、そう思ったが部下たちはワドルディを担ぎ上げてそのまま歩き出した。 「つべこべうるさい奴だなー。さっさと城に向かう!」 デデデ大王は呆れた目でそう言うと部下たちの先頭を歩く。 「???」 頭にクエスチョンマークを浮かべたままワドルディはまるで荷物のように運ばれていった。 「よっこらしょ」 そう言ってデデデ大王は玉座に腰を下ろした。 (おっさんみたい…) 思わず頭に浮かんだことを慌てて振り払うとワドルディはきょろきょろとあたりを見渡す。戦艦ハルバードに乗る前には雑用で何度かこの部屋も訪れたことがあった。内装はあの時のまま変わっていないもののなにせ数か月ぶりなのでワドルディが落ち着かなくしていると、ふと思い出したようにデデデ大王が声をかけた。 「そういえばおまえメタナイトの行方について何か知らないか?」 「!?い、いえ…ボクは何も…」 慌てて頭を振るとデデデ大王は思案顔で頬杖をついた。 「うーん…やっぱりみんな知らんのか…。あいつはムカつく奴だけどなかなか使える奴でもあったぞい…。今回の計画にも役に立つかと思ったのに…」 デデデ大王は小声で何やらブツブツ言いだした。 「あの…メタナイト様…いや、メタナイトさんももう一度部下として迎えるんですか?」 反逆者に様付けはまずいのだろうか、と思い言い直す。それと同時にメタナイトの行方がわかっていないことがワドルディの心を曇らせた。 どうか無事で生きのびていたらいいんだけど…。 「…まあ、確かにメタナイトもおまえも裏切り者だ」 「う…」 裏切り者、という言葉が胸に刺さる。周りに控えている部下たちの顔にも緊張が走ったようだ。 「まったく…メタナイトはしょうがない奴ぞい…」 デデデ大王はそこで呆れたようにため息をつくと 「あろうことか、わしより先にカービィを倒そうと企むなんて!」 …あれ? 「許せんぞい!!カービィのライバルはわしぞい!!わしが一番先にカービィを倒すんだぞい!!」 「大王様落ち着いてくださいっ」 立ち上がり地団太を踏み始めたデデデ大王を部下たちが制止する。 (メタナイト様はカービィを倒したかったんじゃなくてクーデターを起こそうとしてたんだけど…) 「あいつちょっとかっこいいからってなんか調子に乗ってるぞい!!」 「そんなことないですっ!大王様もかっこいいですってばぁ!」 「…かっこいい……具体的にどのあたりが?」 「えっ」 デデデ大王はジト目で部下を見つめる。 (クーデターを起こすってことはメタナイト様は大王様を狙ってたはずなんだけど…) 「適当言ってもごまかせんぞ」 「あ、えーと…そうですね…お腹とか!お腹かっこいいです!」 「そ、そうか…?」 照れながらデデデ大王はポンと腹太鼓を鳴らした。 「ほら!その音!もう威厳に溢れてますよ!さすが大王様です!みんなの憧れです!メタナイトなんか目じゃないですよ」 「がははははは!さすがわし!で、他には?」 「え…他…?」 (この人ってば完全に勘違いしちゃってる!?) 「おまえわしの部下なのにわしのかっこいいところが一つしか思いつかんのか…?」 「いや、いっぱいありますよ!いっぱい!あ、やめてください大王様すいません顔怖いですやめてやめて!」 「そうか…それで処遇が軽かったのか…」 「?」 思わず漏れたワドルディの声に、部下を睨み付けて脅迫まがいのことをやらかしているデデデ大王と胸ぐらをつかまれて泣きそうな部下が振り向いた。 「話がそれたぞい」 デデデ大王はつかんでいた部下をポイすると再び玉座に腰を落ち着けた。 (あの人大丈夫かな…) ポイされて床に倒れていた部下は立ち上がって涙をふくと何事もなかったかのように元の配置についた。 (タフだ…) 「とにかく、裏切り者にはおも〜い罰を与えねばならん…おまえには『一生わしにこき使われる刑』を与えるぞい」 「は、はあ…」 「返事ははっきり!」 「はい!!」 ここでデデデ大王は声を潜めた。 「それで、実はわしは今ある計画を立てている。それにはおまえが必要ぞい」 「計画…ですか?」 「うむ!わしは今まで何度もカービィにボコボコにされてきた…。しかしそう何度もやられはせん」 デデデ大王は勢いよく立ち上がるとビシッと遥か彼方を指差した!つもりなのだろうがその方向にあるのはただの壁である。 「機は熟した。今こそわしの力を見せつける時!今までの汚名をこの手で晴らしてくれる!」 「わーっ大王様かっこいい!」 部下たちがよってたかってはやし立てる。 (ん…?すごく聞いたことあるセリフのような…気のせいかな…?) デジャブに頭を抱えるワドルディをよそにデデデ大王は自信満々だった。 「これは大王の逆襲ぞい!」
投稿者コメント
メタナイトの逆襲に出てくるワドルディと大王の逆襲に出てくるバンダナワドルディは同一人物ではないかという妄想からこの小説は始まりました。 まあ空中探検隊EOSにてその可能性は否定されてしまったのですが…; しかし小説はこのまま突っ走ります。
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