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小説「
第30話:けっせん
」を編集します。
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作者名
テーリィ
タイトル
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内容
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《BGM:回歴する追憶の数え唄》 “それ”は、純真な瞳をしていた。まるで善悪の判断が、つかないかのように。 「星の夢の正体って...ギャラクティック・ノヴァ...」 願いを叶える、究極のマシン。それこそがハルトマンの作ろうとしたものであり、星の夢の正体だった。 星の夢は禍々しい空間をつくり上げる。 ふたつの眼が光り、何かをうつし出す。 [デッド・エンド・コード>] 数字の5が浮かび上がる。 「5...!?」 直後、ワームホールから巨大な風見鶏が召喚された。 風見鶏は矢を放ち、ロボボアーマーを狙う。カービィは動き回るそれを、落ち着いて破壊した。 プラネットバスターを命中させると、今度は「4」が浮かぶ。 「これ...数字がへってきてる!0になったら...」 「急ごう!カービィ!」 コンパス、懐中時計、電球...一見接点がないイメージが具現化し、襲いかかる。カービィとサーバルはそのひとつひとつを打ち砕いていく。 しかし、その合間にも...数字は迫ってくる。 「...っ......」 数字が減るにつれ、カービィは焦りを見せ、操作のミスが増えていく。 「......っ...っ!!」 カービィと星の夢。互いの全てを懸けた、死に物狂いの戦い。 皆の思いは――届かなかった。 カービィがプラネットバスターで星の夢を打ち倒すより早く、浮かび上がったのは“GO!!”だった。 直後...カービィは絶望の淵へ立たされる。 “FATAL ERROR” 「ぇ...」 血のように紅い巨大な長方形が、幾度となくロボボアーマーへと迫ってくる。二人と1機はなす術もなく、相手の執念の攻撃を全て食らった。 「深刻なダメージ...シンクロ率から逆算した致死率...97%...」 地上。ケイン所長が、絞り出すような声で伝える。 「そんな...まさか...」「もう私たちは終わりってわけ!?」「こんなの嫌だ...カンパニーに全て捧げてきたってのに...」 敵からも味方からも、絶望の声が上がる。 (サーバルちゃん...カービィさんを助けるために...でも、こんなの嫌だよ!どうすれば...) ふと、かばんの目に、火口から天へ昇るサンドスターが留まった。 (奇跡を...僕たちの願いを...!) 「あの、皆さん!一つ...試したいことが...」 「いっ...た...」 ロボボアーマーは少しずつ高度を下げる。このまま墜落、星の夢はネガイを叶え、全ての生命体は抹消される――。 と思われた、その刹那。 (カービィさん!大丈夫ですか?) 声が聞こえた。 『かばんちゃん!?』 (サーバルちゃんも、聞こえる?今、サンドスターの流れに乗せて...皆の思いを託します!お願い、星の夢を...) 虹色の粒子が、ロボボアーマーの内部、カービィとサーバルの全身へと流れ込んでいく。 (ふはは!情けないぞピンクの!ライオンと共に私と戦った、あの時のガッツはどうした!) (踏ん張れー、カービィ、サーバル!) (負けないよね、星のカービィ...!) (サーバル、よく聞きなさい。その子をいま助けられるのは、貴方しかいないのよ...力になってあげるんですのよ) (ワタシも信じるぞォォ!ストレンジャーよ、奇跡を起こしてくれたまえェェ!) (われわれも力を貸すのです。パークを滅ぼすキカイを、とっとと止めるのですよ) (カービィ、あなたの歌、今でも覚えてるわ。またいつか、一緒に...) (一発かませぇ、カービィ!)(私たちのこの幸せ...)(守ってください...!)(だからー)(こんなとこで負けてるんじゃないわよ!) (カービィさん頑張るのだー!さあ秘書どのもなのだ!) (......せいぜい...頑張りなさい!) 思いはカービィの秘める無限の可能性に増幅され、悪を粉砕する力となった。 「ありがとう、みんな...ぼく、しゃきっとした!」 《BGM:この一撃に桃球レボリューション》 ――生命体、生存ヲ確認...ワタシの勝率、96%ニ低下... ロボボアーマーは再び、雲の上に浮上する。 「ふんっ!」 ブースターの出力をぐんぐん上げ、勢いをつけた。 「星の夢!これが...みんなの力だぁぁっ!ファイナル...スクリュー...モードッッ!!」 カービィがそう叫ぶと、ロボボアーマーの右腕はけものの爪を模した巨大なドリル...いや、プラスドライバーに変形した。 ――勝率...93%... 星の夢は勝利を確信している。カービィはそのまま、星の夢の頂点へと向かった。 バリアが張られる。カービィはドライバーを回し、いとも簡単にそれを粉砕した。 ――戦闘能力シエンマシン、“インベードアーマー”に計算外のパワーヲ確認。ワタシがコノ脅威ヲハイジョ...デキル...カクリツ...は? 計4枚のバリアをぶち破り、星の夢の本体にドライバーを突き立てる。 「星の夢を無理やりねじ込んで、心臓を...くだくよ!くらえぇっ!!」 ――作戦ヲ察知。勝率40%... カービィは星の夢を、ひたすら回しはじめた。アクシスアークスとの結合部分に、罅が入り始める。 ――35%... 30%... 星の夢の装飾が輝き、レーザーでカービィを狙う。 「邪魔するな〜っ!」 サーバルが持てる力を全て出し、レーザー砲を全て破壊した。 ――20%... 12%... 巨大なキカイ仕掛けの星は、ぐらぐらと揺れて最期の悪足掻きをする。それでもカービィは――自分、そして自分を信じる全てをこの一撃に懸けて――ドライバーをひたすら回した。 ――8%... 4%... 2%...... 1% ... 星の夢が最後に見た数字。 それは、3つとも“0%”であった。 心臓のようなコアに、星の夢の本体が深く突き刺さり、二つは同時に粉々になる。 「はあぁぁぁぁっっ!!!」 カービィはドライバーを回し続け、ついに穴が貫通した。 星の夢の中枢機関は完全に破壊され、その無垢な顔に縦に罅が入っていく。 大きな青い眼が再び大きく見開かれた、次の瞬間。 星の偶像、悪夢の化身は、凄まじい断末魔と光と共に大爆発した。 「きゃあぁ!?」 地上の面々は、眩しい光と衝撃の風に驚いた。 「願い...届いたのかな...」 「ぅ...」 カービィはこれ以上ないほど疲れきっていた。 体が動かない。サーバルも、さっきの衝撃で気絶している。 「ほしだ...」 小さな輝きが、漆黒の空に見える。二人を乗せたロボボアーマーは、爆風によって宇宙に限りなく近い場所を漂っていたのだ。 このまま、星の彼方までずっと漂っていってしまいそうなカービィたちだったが――。 それは、サンドスターの奇跡だったのだろうか。それとも...カービィの影響だったのだろうか。 ――大丈夫だよ。 無機質な、しかし暖かみのある声。 「...?」 ――ワープスターが助けてくれる。サーバルを、しっかりつかまえていてね。 何も操作していないのに、ロボボアーマーの腕が動き出す。 「え...」カービィはようやく、声の主を察した。 「いやだ...ロボボもいっしょに...!」 ――ぼくはもう、戦えない。でも... ロボボの右腕が、共に戦い抜いた戦友を、そっと青い星へと押し出した。 「ロボボ...!」 ――ありがとう、カービィ、みんな...楽しかった...よ...... ロボボのカメラアイに、きらめく何かが。それは冷却液だったが、別れを惜しむ、切ない涙のようにも見えた。 ――...... やがて桃色のマシンは全機能を停止し、スペースデブリとなって星の彼方へと旅立っていった。
投稿者コメント
今回けもフレ側の設定のミスリードっぽくとられる部分あるかも知れません。でもいいとこなので。 あと総閲覧数600突破ありがとうございます!
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