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小説「
一の世〜非化学的な〜
」を編集します。
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作者名
想羅
タイトル
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内容
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信じられない。 これを開発した僕自身も驚きを隠せなかった。 今、目の前のモニターに映っているのは海の中と思われるもので。 横に延びている棒グラフ数値の意味を知っている僕から言わせれば。 これは、非日常レベルの事実であった。 優雅な珈琲ブレイク。 ただゆっくりと。小休止。 それが破られたのは、丁度珈琲に口をつけようとしたその時。 「た、大変ですっ!」 パタパタと走る音と声がしたと思えば。 バタンっと勢いよく扉の開けられる音。 一体何事かとそちらを見てみれば息の荒い助手一号がそこに居た。 一号がこんなに慌てている様子は見たことが無い。 自らが開発した例のアレに不具合が発生した程度ではここまでならないだろうと勝手に結論付け。 まぁまずは用件を聞かぬ事には始まらない。 優雅な小休止の時間を邪魔されて怒りたい気分を押し殺しつつ優しく(個人的見解)訪ねてみる。 「一号、一体どうしたというの?」 と、腰にてをあてて言ってみた。 うむ。上出来だ。 中々優しく聞けたのでは無いだろうか? しかしそんな上機嫌も吹っ飛ばす程の。 一号は暫し呼吸を整えたあと。 信じられない事実を私に伝えたのだ。 バンッと机を思いっきり叩いて立ち上がる。 そんな馬鹿な。 正直言って、あんまり信じてはいなかった。 鼻でふんっと笑うその前に。 腕を掴まれる感覚。『良いから来てください』という声。 ははーん、一号め。 無理矢理連れていくとは、後で覚えておきなさい。 強い怒りの念を一号に当ててやった。 一号に連れられた場所は最近彼が開発した例のアレのモニタールーム。 既に一号以外の研究員達も、異変を聞き付けて集まって来ていた。 どれどれ? とモニターに近づく。 一号はこれ!これ!と指をさす。 どうせ大した事は無いんだろうな。 最初はそう思っていた。 けど、その事実は。 その予想を見事に裏切ってくれた。 科学的にも、有り得ない。 現実味の無い、非科学的な結果が、そこには載っていたからだ。 「なっ!?何ですって!?」 その事実に思わず大声を出してしまう。 今映っている海の中の画面。 ただ、珊瑚や魚の他には何も無い筈なのに。 データはそこに、未知の何かが確かに存在すると、証明していたのだ。 視線が一斉に此方を向く……が、そんな事を気にしている余裕も無い。 つまり『それ』は見えない。 そう考えるのが最も妥当であろう。 そして、これが。 化学的根拠も無い非日常へと繋がるなんて。 誰が思っただろうか……?
投稿者コメント
科学者が見つけたのは、小さな非化学への扉だった。
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