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小説「
【白蝶】の過去編
」を編集します。
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作者名
白蝶
タイトル
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内容
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白蝶「ん〜…おいしかったぁー…」 そう言ってゆるりと口元についた蜜をぬぐうと、白蝶は蜜を吸い取ったばかりの花を地に落とした。 それをぐしゃりと踏み潰せば、それを見下ろす瞳は冷たく輝く。バサリ、と羽を羽ばたかせれば、白蝶は踏み潰した花に目もくれず空へ飛ぶ。 鼻歌交じりに空を飛んでいた白蝶は、しかしふとその場にとどまった。眼前に広がった、夜闇。静かに双眸を細めると、その闇に触れ――絶叫。 否、絶叫というより歓喜の笑い声というべきか、白蝶の笑顔は狂気で染まっている。 ――元から、壊れやすかったのだろう。それだけだったのだ。その狂気ひとつで全て変えただけ。 はたしてどれほど前だろうか、今の白蝶よりも、幼い白蝶は暗い部屋にて、笑い声を漏らしていた。 白蝶の瞳は今、母の姿を映している。縫い針らしきもので壁に貼り付けられた、母の姿。 白蝶「あはっ♪あっはははは!お母様、ねぇお母様?痛い?それとも怖い?あぁ、それとも悲しいかな?むなしいかな?」 絶叫、迸らせる声に笑いながら、手にした日本刀は母の足を貫く。更に絶叫、そしてしずくが滴る音。 にやぁとその口元を歪ませた白蝶はずるりと日本刀を引き抜く。 白蝶「お母様、お母様?教えてよ、ねぇ教えて。お父様と一緒に逃げる気だったんでしょう?私を捨てて…!!」 母「く…ぐぅ…は、ぁ…!ち、が…チガウ…おねが…やめ…」 白蝶「教えてよねぇ、嘘つき。嘘つき。ずっと大事にするって言ったのに。話してたじゃない、二人だけで遠くに逃げようって。…あは、あはははは!!残念だね、お母様?お母様が助かってもお父様と逃げることはおろか、何もできないよ?何も…なぁんにも、ね…くすくす…あはははっくふははははっ!!」 母「アァぁぁァああ!!!!!!!」 壊れている、きっと誰が見てもそういうだろう。引き抜かれた日本刀は次に母の手の付け根を深く抉る。 鮮血と絶叫を響かせる母を見るその顔は何処までも何処までも、狂ったような笑顔。 母を見つめながら、笑顔で白蝶は言葉を紡いだ。楽しそうに、残酷で無邪気で恐ろしい言葉を。 白蝶「お父様はもう居ないよ?もう死んでるもの!私の手で…ね♪」 嘘だ、というような、絶望に染まる瞳が白蝶に向く。 それすら笑顔で受け止めれば、白蝶は部屋の隅の異臭を放つ袋へと近づく。 闇に落ちた笑顔で、信じざるを得なくさせてあげる、なんて言い放って。 母はその袋の中身を悟り、見たくなかったのだろう。必死にもがき目を強く瞑る。何も見ない、見えないというように。 ズル…ズル…と袋を引きずる音が目を閉じる母に突き刺さる。 母「や、嫌だ…嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌」 白蝶「うるさいよ」 壊れたようにひとつの単語を繰り返し始めた母に、白蝶はひやりとするほどの冷たい声音で吐き捨てる。 異臭を放つ袋は母と白蝶のすぐ傍らに動かされていた。 明るければわかっただろう。その袋も、引きずった後も赤黒い血で濡れそぼっていることが。 白蝶「うるさいうるさい、うるさい!あはっ☆ねぇお母様…お父様を見てあげてよ?じゃないと可哀想でしょう?…あははっ!みなくってもいいよ?でも…」 母「嫌嫌嫌嫌嫌嫌…嫌…」 ――そのうるさい口、見ないなら塞いであげる。 そんな言葉を紡ぎながら、がさりと袋の中身を袋の音を響かせながらつかむ。 異臭は更に強くなる。目を瞑り首を振りながら泣く母を見てニヤニヤとしてから、白蝶はつかんだそれを取り出して――母の口に押し付けた。 ぐにゅ、としていて、微かな腐敗臭。表面はどろりとした液体で覆われていて、生肉のような――いや、ようなではない。生肉だった。 しかもただの生肉ではなくって―― 母「ひ…っ!あ…ァ…ひぐぅ…!う、ぐぁ、が…は…っ」 白蝶「あは♪おいしい?お父様のお肉…!ふふ、ははは…!!」 怯えるように声を漏らしたことでわずかに開いた隙間から、白蝶は容赦なくその生肉を母の口に押し込む。 吐き出そうとしてもぐいぐいと押し込まれ、口の中にその生肉は徐々に入ってきた。 そんな中でのその生肉の正体を明かされ、母がガタガタと震えた。それでも押し込むそれは力を増すだけでとまることはなくって。 白蝶「ほら、全部食べてね?じゃないと、お母様もこうなっちゃうよ…★」 そういいながら母の口に無理矢理ねじ込ませれば、今度はその口をふさぐように布を押し付けた。 苦しそうに呻き、それでも口内のそれを飲み込まぬようにしている母の口は、あてられた布でひらくことができないようにされていく。 呼吸をしようとしたのだろう――ごきゅ、なんていう何かを飲み込む音がした。 母が耐え切れず口内のそれを飲み込んでしまったのだ。”腐敗しかかった腐った生肉”を、だ。 白蝶「あははははは!!飲み込んじゃった?飲み込んじゃったんだ!残念だね、もうお母様は要らない♪」 楽しそうに笑い声を上げれば、ショックだろうか、意識がない様子の母に言いながら日本刀を構える。 ざしゅ、とそれを先ほどとは逆の手に突き刺せば、痛みで意識が飛んでいた母は絶叫と共に目覚める。 布をはずせば悲鳴と意味のわからない単語。にっこりとそんな母に笑いかければ、白蝶は突き刺した日本刀をぐちぐち、ぐちゃぐちゃと動かして傷を広げる。 白蝶「嘘つき嘘つき。嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき。嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき。嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき」 母「…!…!!・・―――〜〜〜…!!!」 無尽蔵に繰り返す単語の合間に母の声なき悲鳴と傷を抉り広げる音が響く。 力をこめているからか、日本刀はガタガタと大きく震えていた。それがいっそう傷を広げていく。 ふいに白蝶は手を止めると、グリッとねじりながら引き抜いた。絶叫。 白蝶「何で?ねぇ何で?」 母「――――!!!!」 白蝶「愛してるって、言ったのに…!一緒に居るっていったのに…!!嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき!!」 母「が…ふっぐあぁぁ…!あ、あ゛ア゛…白…ぢょ…「うるさい!!」 ぶづっと何かが切れる音がした。どしゃ、という音の元は、最後の皮が切れて床に落ちた母の手だった。 名を呼ぼうとする母に言い放てば、白蝶はもう何も見てないように母に刃を突き刺し続ける。 白蝶「うるさいうるさいうるさいうるさい!!」 ふいに、全ての音が消えたかのように静寂が落ちた。 カ…ラン…とその静寂を落ちた日本刀が引き裂く。 数秒か、はたまた数分か。時間の感覚が奪われるような静寂ののち。 白蝶「………………………………………?お母様…?」 微かに白蝶の目が見開かれる。母から壁を伝い落ちた血が勢いを失わずに白蝶の足にぴちょ、とあたる。 声にならない泣き叫ぶ音が白蝶から迸った。 ふいに、鏡が闇に包まれた。 もう、何かを映す様子は見せない。 鏡の前にいた風音は息を吐くと踵を返して机のほうへ足を進めた。 そうしながら呟く一言。 風音「これ以上見たら鏡が割れるかも…」 鏡を休ませよう、そう更に付け足せば、風音は机の上にある原稿用紙を見つめながらその前に座る。 ペンを持てば静かに原稿用紙に走らせ始めた。 〜〜風音の最初の記録は、片割れの過去の一部分だった〜〜
投稿者コメント
グロイです。想像したら多分しばらく死ぬでしょう(精神が) つまり閲覧注意です。中傷は受け付けません(( 多分R18G(( つまりそれほどグロくなった気がするということです。腕がポロリ☆位はあるかと((((((( 寧ろ心臓ポロリも(((さすがに嘘 結論、駄文の閲覧注意です(
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